【イエプロ2024掲載インタビュー記事】建築は雑学。
「イエプロ2024」に、当社代表の神野和彦のインタビュー記事が掲載されました。
記事では、神野のパーソナルが建築に与える影響や、建築材料にまでこだわる理由について語っています。
ぜひご覧ください。
高知県梼原町にある「雲の上のギャラリー」。神野さんもリスペクトする建築家・隈研吾氏が手掛けた建築物で、複雑で緻密な木組みが特徴的だ。「少し足を伸ばしたら、里山にこんなにも目を引く木造建築が現れるのでテンションが上がります。同じ建築をしている者として、参考にもなるし刺激にもなります。」
TURNING POINT 〜ワタシは、こうして建築家になった〜
子どもの頃、父に言われて実家の間取り図を描いたことが、建築を意識した最初のきっかけでした。初めて実家を建築として見て、図面に起こしていく作業が子ども心にすごく楽しくて…。将来の仕事にしたいなと。それから松山工業高校に進学し、古建築研究家として知られる犬伏武彦先生と出会い、今の自分の方向性が定まったように思います。
Q1 神野さんのパーソナルが建築にどう影響している?
父親譲りの知りたがりな性格が暮らしを考える上での強みに。
父は、歴史、芸術、音楽など、さまざまな知識を少年時代の私に教えてくれました。その影響もあり、私の趣味も情報収集。面白いと感じたことや琴線に触れたことは、追求せずにはいられません。一見家づくりには関係な いように思える情報が 、建築の世界ではすごく大事で…。家の知識だけでは、家というモノをつくるだけの人間になってしまう 。家はモノであってモノではなく、そこで行われる生活や行為の方が大切。だから知識の蓄積が重要ですし、家を考えるうえで活きてくるのだと思います 。恩師である犬伏先生に「 建築は雑学 」だと教えていただきましたが、まさに実感しながら家づくりに臨んでいます。
Q2 建築材料の一つにもこだわる理由は?
つくり手の想いやストーリーがいい家づくりへと導いてくれるから。
家が単なるモノづくりではなく 、住み手に寄り添った暮らしづくりであるように、素材に関しても、それらをつくる人にフォーカスすべき だと考えています。いいモノづくりをしているつくり手には、想いやストーリー が あります 。それを感じるため 、産地を訪 ね 、じっくりと想いを交わすことを大切にしています 。例えば「 暮 . Labo – くらぼ – 」の打ち合わせテーブルや格子の建具。これらは福岡の大川家具の職人にオーダーしました。原木の乾燥から製材、加工まで一貫したモノづく りに共鳴し、実際に工場を見学。素晴らしい仕事に感銘を受け、当社で扱う家具や建具の多くを依頼しています。
Personal Photo
# 建築仲間と語らう
「 日本自然派住宅研究機構( NSJ )」のメンバー 建築談義で盛り上がるNSJサミット 。直近は三重県の工務店で行われ、地方創生プロジェ クト「 VISON 」の建築も訪ねて刺激を得た。
# 日本の森林を考える
NSJは製材から建築まで幅広いメンバーがおり 、山の問題について考えることも。「 自然素材を扱う工務店として、森林を守る活動には積極的に取り組んでいきたい」と神野さん。
# つくり手を訪ねる
いい家づくりをしている富山の住宅会社を視察したり、大阪の『堀田カーペット』の工場を見学したり。想いを持ってものづくりに取り組む人と、直接会うことを大切にしている。
# 自然に触れる
束の間の休息は、都会よりも自然でのんびりと過ごしたい派の神野さん。最近も、家族でしまなみ海道の馬島を訪れ、グランピングを楽しんだそう。
Profile
1972年松前町生まれ。松山工業高等学校建築科卒業。総合建築設備会社、住宅建材メーカー、建設会社を経て 、2005年ワンズスタイル設立。日本自然派住宅研究機構代表理事 。一級建築施工管理技士 、一級土木施工管理技士、古材施工技術士ほか。演劇の舞台も手掛ける。